農業って面白い
こんばんは。
今日紹介する本は
”東京農業クリエイターズ 箸小野淳”
です!
東京農業クリエイターズ (あたらしい農ライフをデザインする。)
- 作者: 小野淳
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2018/05/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<良かったところ>
・農業の捉え方を色々な角度から紹介してくれる本
例えば「映像として切り取った時に”画になる”こと」を農業のベースに置く。そして、ただの見た目ではなく、思わず記録に残したくなる体験と定義しているところ。もともとの農業の生産性からは一線を隔す考え方。私個人としてもこれからの農業は、従来の方法では衰退ないしは現状維持が精いっぱいではないかなと思っているので、こういった多様性を持った視点で農業を考え、運営していく必要があるだろうなと思います。
・「農家」の定義を新しく考えさせてくれる
通常「農家」は今ある土地で農産物を生産し、時に出荷し、時に自家消費し、一部では観光農園としてレジャーに活用している個人(法人)というものだったと思います。
でもこの本で定義されている「農家」とは個人を指すものではない。先代から受け継いだものを次代につなげていく過程に自分の代がある、「農家」とは家業であるという点。家は先祖が建てたもので使われている木材にも歴史がある。畑には肥料だけでなく今まで耕してきた人たちの汗や涙、動物、植物、人の営みなどの歴史がある。作り方もセオリーがあるとはいえ、脈々と受け継がれてきた方法がある。
私の実家にも大きな大黒柱があり、お手製の欄間があり、農機具小屋があり、自分より高齢の果樹がありました。何気なく見ていたものだけれども、この家を作り、守り続けるには色々な努力が必要だったのだろうなと考えさせてもらえました。
そのほか農業にどんな思いを掛けているのかや、畑を使ってどんなことができるのか、東京でどんな農ライフができるようになりたいかなど、実際の活動や構想など分かりやすい文章で沢山のことを書いてあります。純粋に農業をやりたい人も、農を使ってなにかをやりたいと思っている人も、子供に自然と触れ合う機会を作りたい人も、一度は読んでみると新しい考え方で楽しくなれるなと思う良い本でした。