お金って現金だけじゃない
こんばんは。
今回紹介する本は
”お金2.0 箸佐藤航陽”
です。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: 単行本
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お金の歴史は人類の歴史に近いものがありますが、いまこの時代に来て
お金の在り方が随分と変化しているな、と再認識する内容。
著者は株式会社メタップスの社長で視点の角度がとても広い方ですね!
<良かったところ>
・経済には「寿命」があり、より経済システムを長続きさせるには最初か寿命を組み込んでおく方が良いという考え方が新鮮。
でも他の分野にも当てはめればよく分かる話。人間にも寿命がある、それは肉体が劣化してきて細胞の代謝に限界があるからだし、寿命があることによって歴史が進んでいるとも言える。
そして種にもそれぞれ寿命が存在している。有名なところではバラとか。いくら丁寧に育てて、うまく増やしていってもどこかで種の寿命を迎える。それはやはり「生き物」として自然なことなんだろうと思う。
そう考えれば経済も「生き物」としての寿命が存在していてもおかしくはない。やっぱり「経済」も定義が変化し、新しいものに進化していくってことですね。
・「共同幻想」が寿命を長くする。
本の中で説明されて、すごい実感を覚えた言葉。人間の活動が共同体である以上、避けては通れない部分です。逆に「共同幻想」がないとすぐに崩壊してしまう。それはただの個人ということなので。好きなことやってばらばらになって終了。なんてシンプル。でも言われないと分からない。
他にも資本主義と価値主義、テクノロジー、複数の経済圏などこれから先どんな世界になるかを指し示している(全て当たるとも思いませんが)ので、知っていくと世の中の見かたが変わる本だなと思いました。
一読する価値のある本です。
マーケティング×論理
こんばんは。
今日の本は
”USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 箸森岡毅”
です!
USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (角川文庫)
- 作者: 森岡毅
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/04/23
- メディア: Kindle版
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著者は海外P&Gでも働いていた生粋のマーケティング屋さん。
マーケティングってもっとインスピレーションなものかと思っていたら、ガチガチに論理的なものでした。ふわっとしたイメージを論理的に説明することは結構難しいと思うのだけれど、この本を読むと全然意識が変わります。
<良かったところ>
・マーケティングをしていく上で大事な流れをうまく説明してくれている。特に目的、戦略、戦術のくだりはとても分かりやすい。武力の戦争でも、マーケティングの戦争でも根本は一緒なんだと納得します。
・技術のための技術や、品質のための品質は、価値がない。
良い言葉だと思います。頭の良い人や、高いスキルを持っている人ほどこの罠にはまってしまいそう。
全体を通して著者が実体験から導き出された考えを説明しているので臨場感があり、とても分かりやすくなっていました。社会人としてマーケティングは勉強しておいて損のない分野だなと思います。是非ご一読!
農業って面白い
こんばんは。
今日紹介する本は
”東京農業クリエイターズ 箸小野淳”
です!
東京農業クリエイターズ (あたらしい農ライフをデザインする。)
- 作者: 小野淳
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2018/05/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<良かったところ>
・農業の捉え方を色々な角度から紹介してくれる本
例えば「映像として切り取った時に”画になる”こと」を農業のベースに置く。そして、ただの見た目ではなく、思わず記録に残したくなる体験と定義しているところ。もともとの農業の生産性からは一線を隔す考え方。私個人としてもこれからの農業は、従来の方法では衰退ないしは現状維持が精いっぱいではないかなと思っているので、こういった多様性を持った視点で農業を考え、運営していく必要があるだろうなと思います。
・「農家」の定義を新しく考えさせてくれる
通常「農家」は今ある土地で農産物を生産し、時に出荷し、時に自家消費し、一部では観光農園としてレジャーに活用している個人(法人)というものだったと思います。
でもこの本で定義されている「農家」とは個人を指すものではない。先代から受け継いだものを次代につなげていく過程に自分の代がある、「農家」とは家業であるという点。家は先祖が建てたもので使われている木材にも歴史がある。畑には肥料だけでなく今まで耕してきた人たちの汗や涙、動物、植物、人の営みなどの歴史がある。作り方もセオリーがあるとはいえ、脈々と受け継がれてきた方法がある。
私の実家にも大きな大黒柱があり、お手製の欄間があり、農機具小屋があり、自分より高齢の果樹がありました。何気なく見ていたものだけれども、この家を作り、守り続けるには色々な努力が必要だったのだろうなと考えさせてもらえました。
そのほか農業にどんな思いを掛けているのかや、畑を使ってどんなことができるのか、東京でどんな農ライフができるようになりたいかなど、実際の活動や構想など分かりやすい文章で沢山のことを書いてあります。純粋に農業をやりたい人も、農を使ってなにかをやりたいと思っている人も、子供に自然と触れ合う機会を作りたい人も、一度は読んでみると新しい考え方で楽しくなれるなと思う良い本でした。
男と女の考え方の違いとは?
こんばんは。
今日は紹介する本は
”夫婦脳 箸 黒川伊保子”
です。
夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫)
- 作者: 黒川伊保子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/11/29
- メディア: 文庫
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<良かったところ>
・男女(子供も含めて)の感覚の違いをしっかり理論と言葉にして説明されていた。
普段なんとなくぼんやり思っていることを言い当てられるとすごくスッキリ
・男性は無意識下でも序列を意識し、家庭内でも父や長男などの序列を明確にすることで子育てや夫婦仲がうまくいく、という部分は良かった。
その他男女間のもやもやする部分にメスが入っています。
既に結婚している人よりも、むしろ結婚する前の男性女性に一読してもらいたい本かなと思いました。
面白い。
バッタを倒しにアフリカへ
こんにちは。
今回は紹介する本は これ。
アフリカの大地!バッタの脅威!著者のキャラクター!
が面白い本です。
<良かったポイント>
・バッタがいないから他の虫も調べちゃった
需要(調査する必要がある)と供給(自分に時間があるし調査対象がいる、昆虫好き)が一致するとすごく頑張れるっていう好例。これは研究だけじゃなく、何かに打ち込むことの必須条件だなと思う。
・バッタの研究も見方を変えれば色々な姿になる。
夢に向かってひた走る姿は小中高校生に希望を与え、バッタを退治しに行く決断力は冒険心満載であり、アフリカで農業被害を引き起こすバッタ問題を解決できたときの経済効果は大きく、それを日本人研究者が行ったら国際貢献にもつながる。一挙何得??そして意図的に見せ方を工夫することでその意義は高まるってすごいな。
なにしろ著者のキャラクターが面白いので楽しく読めます。
そして結構やる気に繋がる本。
研究への考え方とかアフリカでの生活なども楽しく読めるので、まだ読んでない方は是非一度!